引用元
1 :名も無き被検体774号+:2020/12/23(水) 04:53:36.46 ID:hYDnHEx+0.net
陰キャオタクの自分語り()に付き合ってくれないか?
133 :1 :2020/12/29(火) 01:13:42.31 ID:5pqt+lEn0.net
嘘だろ?
俺は目を疑った。
笹子さんでさえ、雲上人の上手さだと思ったのに。
いるじゃん、笹子さんよりも、とんでもない化け物。
三年の、カリヤ…
この時三年なら、今の四年生なのでは?
しかし、今日配られたコピー誌には、その名前がなかった。
俺は思い切ってオショウさんに訊ねる。
305 :1 :2021/01/03(日) 18:39:03.34 ID:ni8GrOHu0.net
でも今の俺にはそんな力はない。
あんだけ大口叩いて、漫研のみんなからも腫れ物扱いされて、
横森さんやオショウさんにも啖呵を切って、
その結果が、この始末だ。
恥ずかしかった。
きっともう、漫研に俺の居場所はないと、
なんとなくだが察していた。
だからずっと、部屋に引きこもってしまった。
504 :1 :2021/01/11(月) 22:10:50.26 ID:yJV/kGvj0.net
前回賞に投稿し、特になんのフィードバックもなく選外だった俺は、
今度はかねてより憧れであった”持ち込み”をすることにした。
もちろん、前回選外となってしまった、
幼少期からの憧れであった雑誌に向けて、だ。
実際に持ち込んで、対面で編集さんの意見を聞きたい。
たとえ芳しくない反応であったとしても、
夢に近づくための具体期なアドバイスを貰える。
運が良ければ担当も付いてもらえるかもしれない。
500 :1 :2021/01/11(月) 21:58:34.63 ID:yJV/kGvj0.net
合宿のあと、俺は益々やる気と希望に満ちていた。
穂高だけじゃない。横森さんも笹子さんもいる。
ネームだって見てもらって、悪い箇所は徹底的に直した。
今度の俺は独りじゃないし、きっと前よりもさらに良いものができる。
そうして2年生になった俺は、授業にも参加しつつ、
漫研にもたまに顔を出しながら、漫画の制作を続けた。
漫研はといえば、横森さんが部長になって新体制になった。
101 :よねちん :2020/12/28(月) 00:51:32.17 ID:YcIbfhoL0.net
440 :1 :2021/01/10(日) 23:55:50.56 ID:txE+MFMy0.net
簡単な手製の旅のしおりも有志で作っていて、
思った以上に手が込んでいるんだなぁと感心した。
そのしおりの挿絵や表紙を笹子さんが描いていたので、
それはもう言うまでもなく素敵なしおりになっていて、
帰ったら綺麗に保存しておこう…と思った。
とはいえ、出発してからの道中、俺はずっと気まずくて、
終始穂高の金魚の糞となり、穂高バリアーを張った。
かくいう穂高も俺を無理やりに連れてきた自覚があるのか、
ある程度俺に構ってくれた。
150 :1 :2020/12/29(火) 03:07:11.85 ID:5pqt+lEn0.net
戸倉「え〜マジ? じゃあウチの絵見てよ、ほらぁ」
そう言って戸倉は、俺の前に携帯を差し出して自らの絵を披露した。
戸倉「どう? めっちゃ上手いやろ?」
俺「うーーん…」
戸倉「絶対に1くんより上手いでw」
今思えば。
軽いノリだったんだろう。飲み会の場で、ちょっとふざけたんだろう。
でも、当時の俺はバカだったから…
それが、断じて許せなかった。
175 :1 :2020/12/31(木) 05:55:49.70 ID:QgixToJ80.net
オショウ「横森と…1くんじゃねえか。なに、どうしたわけ?」
オショウさんは、俺と横森さんの二人を怪訝な眼差しで見つめた。
横森「いや、ちょっとコイツが、戸倉さんににひどい事言ったんで…」
すかざす俺も、「いや、この人にいきなり殴られたんすよ、俺」
と反論した。
すると横森さんはまたヒートアップして、
「うるせえ! お前は黙ってろ!」と怒鳴った
515 :1 :2021/01/11(月) 22:44:26.93 ID:yJV/kGvj0.net
逆に、ここでそれなりにキツイことを言われてよかった。
A、Bに続く良い予行練習になった。
俺はそんな風に前向きに捉え、次のBへと向かった。
Bでの持ち込みも、ほとんどCと同じような雰囲気であった。
違ったのは、編集者が来たあと、
まず「持ち込み票」のようなものに、簡単な個人情報を書いた。
年齢や、過去の受賞歴、漫画歴、好きな漫画等。
恐らく、話をスムーズに進めるためのものだったんだろう。
354 :1 :2021/01/06(水) 00:55:25.45 ID:0ZY/Z3vY0.net
俺「…そんな……そんなこと……」
横森「好きな人が漫画で死んでんだ。そりゃ漫画家になるなんて夢…」
横森「応援できるわけねえよな」
俺「俺、そんな事まったく知らずに……」
すべてが手遅れの、とんでもないほどの後悔の念が俺を襲った。
俺「俺、最低ですよ……」
横森「いや、気にすんなって。何も知らなかったんだから仕方ねえよ」
266 :1 :2021/01/03(日) 06:07:04.61 ID:ni8GrOHu0.net
オショウ「え? まだ担当ついてないの?」
俺「そうですね。持ち込みとかも行ったことないので」
オショウ「へえ……」
お前、あんなに漫画家って豪語しておいて、
まだ担当すらいないんかっていう意図だったんだろうね。
オショウ「1くんさぁ。どうして漫画家がいいの?」
俺「そりゃあ、絵を描くのが好きだからです」
398 :1 :2021/01/08(金) 01:23:47.86 ID:vtkFQsFT0.net
笹子さんは自分も飲み物を買うと、俺の隣に座った。
俺「いいんですか? 他のみんな、帰っちゃいますよ?」
笹子「いいよ。今日はこの後特に何もないし」
俺「そうですか……」
笹子「それより、久々に1くんに会えたからさ」
そう言うと、笹子さんは小さく笑みを浮かべた。
148 :1 :2020/12/29(火) 03:02:46.97 ID:5pqt+lEn0.net
ってかなんだこれ。漫研の親睦会なのに、
目の前の二人がただのリア充過ぎる。
まあ正直、戸倉がいたから直接横森さんと話さずに済んでよかった。
これなら、揉める事はなさそうだな…と安心した。
…この時までは。
戸倉が”とある話題”を出したせいで、状況は一変する。
381 :1 :2021/01/08(金) 00:50:55.16 ID:vtkFQsFT0.net
俺はその後、部会で作るコピー誌用の絵を描いた。
賞に落ちてから一切絵を描いていなかったので、
筆を握ったのはすごく久々だった。
コピー誌のテーマは穂高からメールで聞いていた。
「バレンタイン」という王道のテーマだった。
その王道のテーマで絵を描くのが本当に楽しくて…
不甲斐ない話だけど、描きながら泣きそうになってしまった。
ああやっぱり、俺は絵を描くのが好きだったんだって…
でもそれって、何よりも大事な事だったのかもしれないな。
292 :1 :2021/01/03(日) 17:57:26.03 ID:ni8GrOHu0.net
>>287
ありがとう
あお高はとてもいい漫画だよね。
>>289
マジかよそんなにかww
ありがとう、頑張るよ
539 :1 :2021/01/13(水) 22:40:39.30 ID:Z92WX4RD0.net
何を狂ったのか、去り際に俺は……
俺に引導を渡した編集さんに、
「A誌、ずっと好きでした」と伝え、その場を去った。
まさに、「作家志望」から「ただのファン」に変わった瞬間だったと思う。
ずっと俺の人生を彩っていた光り輝く「夢」が目の前から崩れ去った瞬間。
苦しい時も、周りから反発を買った時もあった。
でもそれは、すべて夢への原動力。
光り輝く夢がずっとあったから、俺は頑張ってこれたし、
多少めちゃくちゃな、”痛い”事でもやり通してきた。
…でも、今は?
205 :1 :2021/01/02(土) 03:51:40.18 ID:+ms6FHZN0.net
高校でもみんなの輪に入ることができず、
大学でもまた、つまはじき者になるんだろうか?
そんな事をぼんやりと考えていた。
その後居酒屋の店先で全員解散したので、俺はそのまま下宿へと帰ろうと思った。
その時だった。
443 :1 :2021/01/11(月) 00:01:32.95 ID:yJV/kGvj0.net
途中、「実際に描いてそれを笹子さん達が見て回る」という段になったので、
俺は気まずくなって外へ飛び出した。
穂高は「え、お前!」と驚いていたけれども、
確実に笹子さんとエンカウントしてしまうと思ったので、
なりふり構わず途中離席してしまった。
外に出ると、お絵描き教室に参加しなかった人たちが、
近くのテニスコートで楽しそうにはしゃいでいるのが見えた。
45 :1 :2020/12/24(木) 20:04:31.73 ID:XjN1vzRRdEVE.net
131 :1 :2020/12/29(火) 00:59:39.14 ID:5pqt+lEn0.net
一人。ただ一人、異彩を放つ存在がいた。
自己紹介に加えて、4Pの漫画を描いている。
名前には、「3年 カリヤ」とだけ書かれていた
その漫画が、どう見ても商業連載をそのまま引っ張ってきたかのような、
そんなクオリティにしか見えなかった
俺は、額にいや〜な脂汗が滲んでくるのを感じながら、
すぐにもう一方のバックナンバーも開いてみた
86 :1 :2020/12/27(日) 04:46:12.39 ID:NkSrS87T0.net
俺「は…? なんすか、これ……」
笹子「え? 私が描いた絵だよ。なんか恥ずかしいなぁw」
俺「マジっすか…」
めちゃくちゃに上手かった。
上手すぎて、ひいた。
プロが描いたとしか思えない、完璧なカラーイラストだった。
俺「これは、あれですね、CLANNADの…」
笹子「さすが、分かるんだ! そうだよ、CLANNADの渚ちゃんだよ。
すごく好きで、何度も見直したからねw」
俺「そ、そうですか…」
469 :名も無き被検体774号+:2021/01/11(月) 20:17:40.58 ID:FshcKT3q0.net
うっ…俺の場合は一度壊した関係からは逃げ続けてるから染みる…
580 :1 :2021/01/15(金) 22:39:46.12 ID:EaCBqt4a0.net
245 :名も無き被検体774号+:2021/01/03(日) 02:45:51.58 ID:8iBigYJN0.net
もうこの話を脚色して漫画にしようよw
>>1がどういうジャンルを描く漫画家になりたかったのかはわからないけど
212 :1 :2021/01/02(土) 04:16:18.57 ID:+ms6FHZN0.net
笹子「でも、考えてほしいんだ」
俺「なんですか?」
笹子「1くんは、楽器できる人?」
俺「いや、一切できないす」
笹子「たとえばそんな1くんが、いきなり音楽をやれーって言われたら、どう思う?」
俺「そんなの、無理に決まってます。素人ですよ?」
笹子「あはは。そうだよね、できっこないよ」
562 :1 :2021/01/13(水) 23:34:07.95 ID:Z92WX4RD0.net
それが、自分から進んであんなひどい事したんだ。
怒らないはずがない。
もう、みんなにバレちゃったんだよね。
俺は夢に向かって頑張ってるヤツでも、絵を描くのが大好きなヤツでもなく、
どんな方法であろうと、みんなから注目を集めたいだけの”痛すぎるヤツ”だって。
431 :1 :2021/01/10(日) 23:36:15.94 ID:txE+MFMy0.net
前みたいに、落選してしまうかもしれない。
自分だけが良いと思っていても、正直言って不安だった。
清書に入る前に、どうしても誰かに見てもらいたかった。
でも、見せられる相手なんて一人もいないし……
そんな事を悶々と考え込み、ネーム完成から一週間近くも悩んだ。
そして俺は、穂高ならネームを見てくれるかも…と思い、
穂高に電話をかけてみた。
420 :名も無き被検体774号+:2021/01/08(金) 16:01:38.70 ID:CgLxY7p6d.net
懐かしい
このイッチの時代はまさにニコ動黄金期か
あの頃のゲーム実況好きだったなあ…
ボルゾイとかしんすけとか
379 :1 :2021/01/08(金) 00:45:21.38 ID:vtkFQsFT0.net
そして俺は……決めた。
これからも漫画は辞めない。
賞から漏れて、こんな自分に価値はないと思っていたが…
描き続けなければ、一生何も変わらないと気づいたからだ。
たとえ苦しくても、まだ続ける。
「次でダメだったらその時には辞めてもいい」
そう思うことで幾分か気持ちが晴れて、
それならもう一度くらい挑戦してもいいな、と思えた。
609 :1 :2021/01/15(金) 23:22:53.01 ID:EaCBqt4a0.net
そして、時刻が10時になり……
会場内、一斉の拍手とともに、コミケがスタート。
その拍手の文化を知らない俺と笹子さんは、
きょろきょろと周りを見回しながらも、なんとなく拍手をした。
開始してから15分弱で、「新刊ください」と、
一人の男性が同人誌を購入していった。
緊張でどぎまぎしながら「ありがとうございます!」と
言って、本を手渡した。
383 :1 :2021/01/08(金) 00:57:07.78 ID:vtkFQsFT0.net
俺は穂高と待ち合わせして、二人で大講義室に来ていた。
次第に、穂高の周りに知らない一年生が集まってきて、
俺はどんどん不安になっていった。
やっぱり、穂高以外のヤツとは、まだ上手には話せなかった。
その大講義室のなかに、笹子さんの姿もあった。
その姿を捉えたとき、心臓が信じられないほど飛び跳ねた。
597 :1 :2021/01/15(金) 23:02:37.21 ID:EaCBqt4a0.net
バンプの「才悩人応援歌」じゃないけど、
いつしか俺はそんな人間になってしまっていた。
そしてそれで突き進んだ結果……
今、こんな姿に成り果てた自分がいた。
笹子「1くんは、どうして絵を描き始めたの?どうして絵を描いていたの?」
俺「そ、それは……」
笹子「ずっと前だけどさ…私、1くんがアンケートに描いてくれた大河の絵、よく覚えてるよ」
笹子「楽しそうに絵を描くなぁって」
笹子「私は、1くんの絵がずっと好きだったよ」
嬉しかった。笹子さんにそう言ってもらえるだけで、どれほど救われたか。
でも、自分だけじゃもう、どうしていいかわかんなかったんだ。
366 :名も無き被検体774号+:2021/01/06(水) 03:08:26.21 ID:enHow9Qed.net
303 :1 :2021/01/03(日) 18:34:39.71 ID:ni8GrOHu0.net
俺は年末から年明けまで、引きこもった。
授業に行く気力すらもなくなり、アパートの部屋でひとり、
泥のようになって過ごしていた。
もう何もかもがどうでもいいと、
たった一回の挫折で、俺のハートは粉々に砕け散った。
笹子さんにはもう一度会いたい。でも、もう無理だ。
合わせる顔もないと思った。
400 :1 :2021/01/08(金) 01:25:29.70 ID:vtkFQsFT0.net
笹子さんは小首を傾げて俺を見つめた。
俺「は、恥ずかしいですから…」
笹子「なんで! せっかく描いてきたんだし見たいなぁ」
俺「わ、わかりました…」
俺は、笹子さんに一生懸命描いたイラストを見せた。
チョコを抱えた女の子の絵で…
勢い込んで、ご丁寧にトーンまで貼った力作だ。
159 :名も無き被検体774号+:2020/12/29(火) 16:49:12.99 ID:iqoUsCe50NIKU.net
544 :1 :2021/01/13(水) 22:52:15.81 ID:Z92WX4RD0.net
俺は1年生の頃、なにかの授業で教授が、
「万が一自殺したくなったら、その直前に誰か知り合いに一本だけでいいから電話しろ」
と言っていた事を思い出した。
電話することで他者と話をし、自殺願望が薄れるという。
当時、若者の自殺が問題視されており、
大学でも1年次に注意喚起を込めて、そういった授業があったんだ。
そして、俺の人生において、最も「痛い」瞬間が来てしまう。
375 :1 :2021/01/07(木) 01:39:18.72 ID:gmCMx83P0.net
ごめん…
ちょっと今日は書けそうにないので、
また明日書きに来ます…!
見てくれてる人たちほんとにありがとう
32 :1 :2020/12/24(木) 05:28:53.55 ID:R+Co4vBD0EVE.net
キターーーー!!!
って思ったね、正直。 いや、それは思うだろ?
大学入って早々、念願の漫研でとびきり可愛い子と知り合って、
なんと趣味嗜好まで共通だなんて、最高すぎるだろ?
正直漫研に夢を見ていた部分はあったんだけど、
こんなにも煌めいているとは思わなくて、なんだか状況を信じきれなかった
だから俺は聞いたんだよ、笹子さんに。
本当に、単純明快な疑問をさ
556 :1 :2021/01/13(水) 23:16:50.89 ID:Z92WX4RD0.net
笹子さんは、声が枯れるほどの勢いで叫んだ。
笹子「死んでいいわけないじゃん!なに言ってんだよ!!」
笹子「なんで、なんでこんな事すんだよぉ……」
そしてまたぼろぼろと涙を流し、号泣した。
笹子さんの様子は本当に大変なもので、
泣きすぎて呼吸もままならないほどになっていた。
そのまま、一緒に来ていた女子に抱きかかえられて、部屋を出ていった。
笹子さんをあんな状態にしたのは、紛れもなく俺だ。
俺って、なんなんだ?
610 :1 :2021/01/15(金) 23:26:23.89 ID:EaCBqt4a0.net
俺と笹子さんは「売れた!」と大はしゃぎ。
「本当に買ってくれる人がいた!」と二人して大喜びであった。
その後も、あまり途切れることなく、俺と笹子さんの同人誌は次々と売れていった。
その度に、俺も飛び跳ねて喜んでいたが…。
けど、時間が経つにつれて俺は気づいた。
これ、買っていってる人、ほとんどが笹子さんのファンだ。
考えてもみれば、当然のことであった。
だって笹子さんはpixivでもランキングに入るほど、
すでにそこそこ知名度があって、かつイラストもすこぶる上手い。
そんな人と合同で本を出したら……そりゃあ、笹子さん目当てで買いに来る人ばかりだろ。
630 :名も無き被検体774号+:2021/01/16(土) 00:18:50.99 ID:b4Qd1xtq0.net
390 :1 :2021/01/08(金) 01:13:17.35 ID:vtkFQsFT0.net
戸倉にそう言われて……
血が沸騰したかのように体が熱くなって、
両手が震えた。
明確な拒絶と、嫌悪。
それを一身に浴びた俺の弱々しい心は、一瞬で崩れた。
いても立ってもいられなくなり、
俺は穂高に「わり」とだけ言い残して、
大講義室から走って出て行った。
192 :1 :2020/12/31(木) 06:36:23.28 ID:QgixToJ80.net
今日はこの辺で落ちます。
続きはまた明日、と言いつつ大晦日だし年明けになるかも。
まったりやっていきます、みんなも良いお年を〜
18 :名も無き被検体774号+:2020/12/23(水) 10:54:33.47 ID:bhQBk9yar.net
413 :1 :2021/01/08(金) 01:47:51.44 ID:vtkFQsFT0.net
それから俺は、死んだような目で大学の後期のテストを切り抜け……
長い長い、あまりにも長すぎる春休みに突入した。
大学の春休みって、どうしてあんなに無駄に長いのかね。
「漫画を描く」と心に決めたクセに、
毎日何もせずにパソコンでニコ動を見るだけの毎日であった。
あの笹子さんとの一件以来、俺の毎日は本当に虚無だった。
なんの張り合いもない、意味のない日々に成り下がっていた。
46 :金トレーナー:2020/12/24(木) 20:06:27.46 ID:Heusv1mXMEVE.net
347 :名も無き被検体774号+:2021/01/06(水) 00:35:57.46 ID:pP5A1TkIM.net
俺の脳内1
NHKにようこその主人公
笹子
NHKにようこそのヒロイン
オショウ
ゴールデンカムイの坊主頭
横森
ワールドトリガーの槍使い
カリヤ
ガンダムWのトロワ
62 :1 :2020/12/25(金) 20:27:36.10 ID:CE34yR070XMAS.net
俺「え、でも、絵が描けないのにどうして漫研にいるんですか?」
こう横森さんに訊ねると、一瞬場が固まった気がした。
ひやりと、冷たい空気が一瞬流れたような、そんな感じ。
横森「あー……」
横森さんは、返答に困っているようだった
俺も決して悪気があったわけではないが。
この質問こそが、今後俺が漫研内で様々な「問題」を起こしていく萌芽であった…
分かる人には分かると思うけど、
「俺は絵を描けるんだぞ」という選民意識は、不幸しか生まないんだ
特に、色んな人が在籍している、大学漫研なんて場においては。
228 :1 :2021/01/02(土) 05:27:49.37 ID:+ms6FHZN0.net
笹子「あ、ごめんね。こんな話1くんにしてもね…」
俺「いや、大丈夫ですよ。すごい人だったんすね、カリヤは」
笹子「うん、そうだね…」
俺「でも、だとしたらなんで突然辞めちゃったんですかね?」
笹子「……なんでだろうね」
俺はずっと、カリヤはこの漫研の現状が嫌になって辞めたんだと思い込んでいた。
でも笹子さんの話を聞いていると…それは俺の大きな勘違いのようだった。
でもだとすれば…なぜ辞めたのか本当に分からない。